穂村さんが、高橋源一郎、長嶋有、中島たいこ、一青窈、竹西寛子、
山崎ナオコーラ、川上弘美と‘書く’ことについて話す対談集。 へー、ふむふむ、う~ん、そういうことかと、とにかく何度も唸ってしまった。 その中でも特に注目したのは、ナオコーラさん。 (ナオコーラさんの小説好きなんで) ≪書き手が。渦を巻いている言葉の運動性の中に、自分の過去の経験や世界観を持ってざぶざぶと入っていくような…。≫ 穂村さんは言う、その渦が書かせているのか、すごい。 ナオコーラさんその渦が無くなっちゃうんじゃないかと、不安がっていたら、 穂村さん、あっさり無くなっちゃうって。 年を取ると経験が増え自分が強くなるから、渦は弱くなってしまうそうだ。 穂村さん、甲本ヒロトのジーンズのサイズを何時間もネットで調べたことがあるんだって。 ≪非常に現実的でリアルなものを知りたいってどういうことなんだろう。 自分が好きな人間が自分と同じように現実を生きていることに対して、ピンときていないのかもしれない。≫ 穂村さんは何度も例えば…が出てくる。 野球だと…サッカーだと…その例えに何度も頷いた。 もっとも印象的だったのが、一青窈さんのところでの‘水’の話。 水をコップにハイじゃ事務的な文。 スポンジに浸してじゃーっとか、凍らせて手で渡すとか、そこをどうかするのが 書き手なんだよね。 穂村さんは小説は書けないという。 ストーリーやキャラクターで読ませる小説は好まないそうだ。 やっぱりなぁと思った。 私は穂村さんは、あそこらへんにいる人だと感じているから。 あのあたりに魂がある人。(天井に指を向ける、天井の下30cmくらい下) ストーリーやキャラクターでなく言葉で魂を揺さぶりたいと、そう考えている。 穂村さんの本を読み終わると、色々なことを自分なりに考える、考えなくてはいられない。 そして、穂村さんは凄い人だと更に感じ、穂村さん好きだなぁと更に思う。
by nonki27
| 2010-06-14 10:29
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