死に場所を探していた・・・「自殺」をテーマにした小説で、
柳美里であれば、ああいった感じの・・・と想像していた。 全く違った。1ページ目で度肝を抜かれた。 「ピー、ピー」放送禁止用語の連発。なんだこれはと思いつつページを捲る。 女は山手線に乗っていて途中途中の駅でトイレに入っている。 電車の中で聞く人々の会話、車窓から見える広告看板の文字、 小学生の頃のこと、ホームのアナウンス・・・女の見たもの、聞いたもの、 頭に浮かんだことが、ダーッとリズミカルな文章で続いていく。 「まもなく4番線に上野・池袋行きが参ります、危ないですから黄色い白線の内側までお下 がりください」 <JR高田馬場駅戸山口>近くの団地に住む主婦、幼稚園に通う息子が居る。 お弁当を作る、買い物に行く、自転車で幼稚園の送り迎え、団地の掲示板にある文字、 ネット検索・・・・女の見たもの、聞いたもの、頭に浮かんだことが、ダーッと続いていく。 幼稚園では正座をしてお弁当を食べる。そこに相当な疑問を持っている。 正座は膝に悪いのではないか、ネット検索したり、新聞に載るような有名な整形外科医に 電話したりする。息子を義母に預けJR高田馬場駅戸山口の改札をくぐる。 <JR五反田駅東口>結婚して9年、家事を全くやらない妻。何で彼女と結婚したのか・・・ 男は考える。やり直す余地は有るのか、昔付き合った女を思い出してみる、 頭に浮かんだことが、ダーッと続いていく。 妻からメールが来る。「まもなく二番線に上野・池袋行きが参ります、危ないですから黄色い白線の内側までお下がりください・・・ゴォーゴトゴト・・」 3話ともダーッと文章が続いていく。 全く新しいタイプの小説と言えるのでしょうか。こういう雑多なたくさんの情報や 起る事が自分の周りをぐるぐるダーッと流れる感じは分かります。 混雑する場所、人人人の駅、電車、気持ちが焦りザワザワする。 とにかく長かった、とても疲れる小説でした。 三人とも死んでしまったのでしょうか。
by nonki27
| 2008-06-08 15:01
| よむ
|
のりのり27 のん気に行こう
ライフログ
カテゴリ
全体日々 野球 よむ みる はな 美技 めん タグ
東野圭吾(50)
伊坂幸太郎(33) 奥田英朗(18) 穂村弘(18) 山崎ナオコーラ(17) 真保裕一(14) 瀬尾まいこ(12) 角田光代(10) 小川洋子(9) 池田晶子(9) 森見登美彦(9) 森達也(9) 桐野夏生(8) さくらももこ(8) 津村記久子(7) 三浦しをん(7) 新選組(7) 山田詠美(6) 横山秀夫(6) 鷺沢萠(6) 嶽本野ばら(6) 垣根涼介(6) 宮部みゆき(5) 東直子(5) 吉田修一(5) 絲山秋子(4) 百田尚樹(4) 野球(4) 西村賢太(4) 長嶋有(4) 川上未映子(3) 原宏一(3) 三崎亜記(3) 群ようこ(3) 増田明美(3) 山本文緒(3) 恒川光太郎(2) 久坂部羊(2) 桜庭一樹(2) 町田康(2) 古田敦也(2) 天童荒太(2) 原田宗典(2) 佐藤多佳子(2) くらもちふさこ(2) 島本理生(2) 中村文則(2) 夏目漱石(2) 道尾秀介(2) 乃南アサ(2) 白岩玄(2) 松本人志(2) 宮本輝(2) 米山公啓(2) 荻原浩(2) 益田ミリ(2) 湊かなえ(2) 綿矢りさ(2) 木内昇(2) 西川美和(2) 有川浩(2) 林真理子(2) 村上龍(1) 多島斗志之(1) 多和田葉子(1) 太宰治(1) 大道珠貴(1) 池井戸潤(1) 竹山道雄(1) 中島京子(1) 朝井リョウ(1) 朝倉かずみ(1) 長岡弘樹(1) 辻仁成(1) 田村裕(1) 田中慎弥(1) 田辺聖子(1) 藤沢周(1) 白川道(1) 舞城王太郎(1) 以前の記事
2021年 03月2020年 12月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 more... 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
記事ランキング
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||