小川洋子ワールド全開だった。
「曲芸と野球」で始まり「再試合」の共に野球のお話で終わる 9つの短編集。 野球を愛する小川洋子さんの思いからでしょうか。 この小川ワールドの不思議感をどう表現したらいいのでしょうか。 例えば「涙売り」は≪私は、十八歳まで涙を売って暮らしを立てていました。≫で始まる。 この一文だけで独特な悲しみ切なさを漂わせる。 「パラソルチョコレート」は≪誰にだってその人なりの事情がある。それが彼女の信条だった。≫そして人を突き放つような、怖さや残酷さまでもがある。 「再試合」の甲子園の描写はレフトの見方を変える、 レフトを特別の場所にする。 ≪レフトの彼は変わらず片隅にいる。球場の果てで最後の砦を守っている。もし彼が世界の縁からこぼれ落ちそうになったら、私が受け止めてあげようと、両手をのばす。≫ 深い深いお話だった。この題名「夜明けの縁をさ迷う人々」に込められていた。
by nonki27
| 2009-07-16 09:20
| よむ
|
のりのり27 のん気に行こう
ライフログ
カテゴリ
全体日々 野球 よむ みる はな 美技 めん タグ
東野圭吾(50)
伊坂幸太郎(33) 奥田英朗(18) 穂村弘(18) 山崎ナオコーラ(17) 真保裕一(14) 瀬尾まいこ(12) 角田光代(10) 小川洋子(9) 池田晶子(9) 森見登美彦(9) 森達也(9) 桐野夏生(8) さくらももこ(8) 津村記久子(7) 三浦しをん(7) 新選組(7) 山田詠美(6) 横山秀夫(6) 鷺沢萠(6) 嶽本野ばら(6) 垣根涼介(6) 宮部みゆき(5) 東直子(5) 吉田修一(5) 絲山秋子(4) 百田尚樹(4) 野球(4) 西村賢太(4) 長嶋有(4) 川上未映子(3) 原宏一(3) 三崎亜記(3) 群ようこ(3) 増田明美(3) 山本文緒(3) 恒川光太郎(2) 久坂部羊(2) 桜庭一樹(2) 町田康(2) 古田敦也(2) 天童荒太(2) 原田宗典(2) 佐藤多佳子(2) くらもちふさこ(2) 島本理生(2) 中村文則(2) 夏目漱石(2) 道尾秀介(2) 乃南アサ(2) 白岩玄(2) 松本人志(2) 宮本輝(2) 米山公啓(2) 荻原浩(2) 益田ミリ(2) 湊かなえ(2) 綿矢りさ(2) 木内昇(2) 西川美和(2) 有川浩(2) 林真理子(2) 村上龍(1) 多島斗志之(1) 多和田葉子(1) 太宰治(1) 大道珠貴(1) 池井戸潤(1) 竹山道雄(1) 中島京子(1) 朝井リョウ(1) 朝倉かずみ(1) 長岡弘樹(1) 辻仁成(1) 田村裕(1) 田中慎弥(1) 田辺聖子(1) 藤沢周(1) 白川道(1) 舞城王太郎(1) 以前の記事
2021年 03月2020年 12月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 more... 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
記事ランキング
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||