高校3年体育祭、俺(葉山)は、
上村に誘われミラクルリレーの米袋ジャンプに出ることになる。 葉山は、兄の死を受け入れることが出来ずにいた。 中学の頃は、明るく努力は報われると思っていたのに、兄の死後は、 一人になり殻に閉じこもっている。 上村に声を掛けられ、少しずつ未来を感じ、前に向かうようになっていく。 上村にも…、受け入れ難い過去があった。 上村と葉山が、高校、大学、社会人と成長していく物語。 二人のやりとり(ポカリ、ケンタ…、)、会話が温かく楽しく切なく、絶妙。 上村は葉山に大学進学を勧める(自分探し?タイに行ける)。 葉山が大学に行きやっぱりタイに行く、そこ!良い。 ≪自分にだけ心を向け、自分自身と対話していたのに、答えにかすることさえ なかったのだ。≫ ≪俺は自分の内なる声を聞き取れるほど繊細ではない。日常を離れることで何かを 探し当てられるほどワイルドでもない。だいたい俺の中の奥のほうは、何もつぶやいて いないのかもしれない。≫ 自分探しの旅をするなら、一人で気ままに旅をするより、ツアーに一人で参加する方が、 自分の発見になるかもしれない。 多くの知らない人の中で、自分はどんな行動をとるか? 自分探しの旅ならツアーだね。 <どんな経験も無駄じゃない>とか<悲しみやつらさを知った分、優しくなれるし強くなれる> とか<神様は乗り越えられる試練しか与えないない>とか そういうことよく言うけど、そんなことないね、と思っていた。 だけど、この小説を読むと、そんな言葉も心に入ってくる。 瀬尾作品の人物は、心根が美しい。 汚れた自分がちょっとスカッと清らかになれそう…な、気分になれる。 ≪悲しいことだって意味があるって言われるたびに吐き気がしそうだった。 でも、もしかしたら、あの中でだって得たものもあったのかなと最近思うんだ。≫
by nonki27
| 2015-01-15 09:19
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