きっかけは「恋愛中毒」だったか、文緒中毒になったのはとにかく片っ端から読んだ。
恐ろしくなるほど自分の心の奥にある思いと小説の登場人物の思いが重なる。 そして久々に読んだ山本文緒さん。 31編、人にはそれぞれのこだわり、優先度、譲れないものがある。 デスクで耳栓をするOL、息子を溺愛する母親、姉と2人暮しをする妹・・・ 自分の愚かさに気づき泣いたり笑ったりする。 31編の中の「当事者」これを読んで本当に良かったと思う。 主人公は当事者でもないし、知り合いがいるわけでもないのに大きな地震、事故惨事が起きると、自分を追い込んでしまう。それは、高校生の時起きた航空機事故でクラスの女の子が亡くなったからだった。それから、テレビも新聞も見ないようにしていた。 <「いいんだよ。当事者じゃない人間は当事者と同じ気持にならないで。 いつか自分がそうなったときに頑張れば」と友人から言われる。> 自分が当事者になることから逃げるようにしていたが やっと人生の当時者になれるような気がしてくる。 テレビの向こうで起きている惨状。でも、私には私の変わらない生活が続く。考える、私に何か出来ないか・・・そのうち時間が経っていく。テレビドラマを観て泣いたりする。でも、実際自分が同じような立場になった時、涙なんて全く出なかったりする。当時者にしか分からない。 人は、大小か、多かれ少なかれ悲しいこと怖いことに直面する。 だからそれまで、のん気でいるんだ。 いられるうちはのん気に過ごすんだ。誰に何て言われたって。
by nonki27
| 2005-10-01 17:18
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のりのり27 のん気に行こう
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