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「ぼくの歌・みんなの歌」森達也
「ぼくの歌・みんなの歌」森達也 _c0045523_1652571.jpg歌って不思議ですね。その歌を聴いたら、すぐにあの時のあの気持が
甦ってくる。切なくて、涙が出そうになったり、その人を思い出したり。





≪それぞれの人生の局面には、それぞれの歌の思い出があるはずだ。≫
この本のテーマは「人生における局面と音楽」。

森さんの人生における局面にあった歌のエッセイだが、
切なく叙情的なものだけではない。森さんならではの社会的視点と時代背景が書かれ興味深い。
世代的には下の世代で知らない歌や、洋楽は分からないが、その時代を感じることができた。
あがた森魚、小室等、岡林信康、高田渡、友部正人・・・

「放送禁止歌」を書かれた森さんならではの“歌のエッセイ”なのです。
タブーに挑み続ける。今上天皇のドキュメンタリーを作るのが長年の夢だそうだ。
電波少年天皇版、直接会ってある質問をするという。そんな無茶なと、私などは思ってしまう。
(今上天皇・・って、知らなかったです、新聞やテレビでもこう言わないですよね。)

ビデオ屋のBGMで流れてきたブルーハーツの「リンダリンダ」の歌詞には、
しばらく立ち尽くすほどの衝撃を受けた。
サザンの「勝手にシンドバット」はデビュー前のデモテープを聴いている。
このあたりの話は、時代的にも私にとってとても興味深かった。

「アポロ」では、受験生の娘さんがポルノグラフィティに夢中で、心配する親心と
娘さんからCDを借りて聴いたポルノグラフィティを書いている。
ポルノグラフィティは、コンスタントに売れ、いい曲を出していて、私の世代でも
顔と名前が一致するグループだ。でも、メンバーの一人が脱退し、
あれ・・・その人の顔が分からない・・
こんなに売れているのに、なぜ(脱退?)と気になっていた。
音楽性の方向が違ってきたとか、長くやっていると色々なことが起こるだろう。
ポルノグラフィティの売り出し方、戦略、バックにいたプロデューサー・・・森さんの推測で
書かれていたその理由に同感だ。自分たちはこれでいいのかとそういう葛藤は常にあって、
それを持ち続けていて良いのだと思う。
詞も曲も自分たちで作るシンガーソングライターでなければならない、なんてことはない。
自分自身で満足するだけではダメ、プロなんだから商業的にも売れなければならない。
別に、疑問を持ちながら悩んでやっていく事は、それはそれで良いと思う。

≪思い悩むことがテーマであり、僕の定義するドキュメンタリーの作法だ。≫
by nonki27 | 2008-08-31 16:51 | よむ
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